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お越しいただきありがとうございます。 美術や制作物関連の雑談がメインです。 色々勉強中ですが宜しくお願いします。

好きではじめたことが苦痛になった時

私はデッサンを始めてから毎日ずっと描いていました。

初めのころは本屋で初めてのデッサン的なものを買って、それを見ながら描いてみたり、ネットでデッサン初心者などと検索して調べたりして独学で描いていました。

しかしその描いたデッサンが良いのか悪いのかも分からないで描き続けることは私にはとても難しいことでした。

その後週一回、2時間の絵画教室に通いはじめました。そこでは当然課題があるわけではなく自分でやりたいことをやるという教室でして、私は静物デッサンを毎週2時間描いていました。描いたデッサンを教室の先生から最後の数分ほどご指導いただく感じです。趣味で楽しく描くことを目的としている教室でしたので厳しいことは言われません。

その状況は家で一人で描いていた時より多少ましではありましたが、やはり描いたものが良いのか悪いのか分からず、悶々とした日が続きました。半年ほど通った後、私は毎日制作が出来る絵画教室に変更しそこで一年間学ぶことにしました。

そこでは毎日デッサンなどの制作をしました。厳しいことも言われることが多く嫌になることもありましたが私は半ば意地になってやり続けました。今思うととても恵まれた体験だったと思います。

それが今年の3月で終わりましたので家で制作するようになりました。この一年、根を詰め過ぎていたからか反動がでて全く制作がしたいと思えませんでしたが、それでも惰性で4月一ヶ月間はクロッキーやデッサンをしていました。

しかし全く楽しくないのです。そして全く描けないのです。そろそろ本当に嫌になってしまって、製作をしない日もありました。私はその間読書をしたり美術館をまわったりしていました。

一年通っていた絵画教室の先生に「私はどうしたらいいのか?」と聞きました。そしたらゆっくり休めばいいとの返答がありました。続けて小さなものでもいいから好きなものをしばらくは作っていなよと仰いました。

私は言われたようにデッサンなどの訓練的なものはしばらくやめて小物などを作っていました。それはそれで悩むこともありましたが楽しいことでした。

 

そんな中、最近デッサンをしないことに対する後ろめたさなのか、描けなくなっていたらどうしようという焦りなのか、おかしな夢を見ることが多くなり不安になっていました。そして不安が故にデッサンに手が出せない状態でもありました。

 

でも先日、ふと何か描きたいなという気持ちになりました。これはチャンスだなと思って急いで道具を用意して描いてみました。

すると久しぶりに使う木炭が本当に楽しくて驚きました。観察して手を動かしてとかなり集中していたと思います。その時叫びたくなるほど心の底から楽しいという気持ちが湧きおこり、ふいにだったのですが涙がボロボロと落ちました。正直驚きましたが、私はその時の気持ちを噛みしめて泣きました。これは私にとって不安や惰性からの制作とは違う制作となった貴重な体験となりました。

 

私にとっては、ずっと一所懸命やっていたけどふとそれが途切れてしまった時こそ、一回その対象から離れてみることが大事だったようです。この経験は、改めて「自分が好きではじめたこと」だったんだと認識するきっかけとなったのだと思います。